鳥班のfunaです。調査の記事は後輩に任せているので僕のほうは撮影した写真を使って、夏鳥の紹介をしたいと思います。夏鳥は姿、鳴き声ともに派手さがあるものが多く、観察していて楽しいものです。鳥班以外の人にも参考になれば幸いです。
(2015.5.21)
アオバズク(フクロウ目フクロウ科)
L27~30.5cm。頭部~上面は黒褐色、下面は白地に黒褐色の太い縦斑があります。ホッホー、ホッホーと鳴きます。宮崎では30件ほどの目撃情報があがっているようです。小学校などの身近なところにも渡来するので他のフクロウに比べると観察しやすいと思われます。
(2016.6.18)
アカショウビン(ブッポウソウ目カワセミ科)
L27.5cm。黄褐色を帯びた赤色の美しい体をしています。また、腰部分に瑠璃色の羽毛があります。雄の方が胸の色がやや薄いようです。メスの方が色が派手になるのは珍しい気がします(タマシギなどはそうですが……)。鳴き声も透き通った声でキョロロロロ……と尻下がりの鳴き声なのですぐわかると思います。渓流沿いの林で観察できます。
(2016.7.2)
オオヨシキリ(スズメ目ヨシキリ科)
L18.5cm。上面はオリーブ黄褐色、下面はバフ白色、腰と上尾筒は少し淡く、眉斑は白色の体をしています。体は地味ですが、ギョシギョシ、ギョギョシと大きくさえずる迫力ある鳥です。口を大きく開き、口の中の赤色が見えるほどです。ホトトギスと同じく、夜もさえずります。葦原や近くの電線で観察できます。
(2015.5.21)
(2016.5.5)
オオルリ(スズメ目ヒタキ科)
L16.5cm。雄は頭上から背が青色、翼と尾は黒で青い羽縁をもち、外側尾羽の基部が白色で喉、顔、胸、脇が黒色の体をしています。腹は反対に白いです。メスは上面が茶褐色、尾に赤褐色部分があり、喉と腹が白い体をしています。
メスがキビタキのメスとよく似ていますが鳴き声(オオルリがピーリーリー、ピールリピールリ、ポイピーピピなど。キビタキがホイヒーロ、オーシツクツク、チッチリリココインジなどオオルリに比べ早めのさえずり)、上面(オオルリが茶褐色、キビタキはオリーブ色)、喉の白色部分面積(キビタキが広い)で判断できます。鳴き声は動画サイトなどできいてみるとわかると思います。
(2016.4.16)
キビタキ(スズメ目ヒタキ科)
L13.5cm。オオルリに比べると小さいですが野外では中々わかりずらい差です。オスは黒色の上面に黄色の眉斑と下面の体です。腰にも黄色があるのでムギマキとは後姿でも同定できます。メスは上記で述べたようにオリーブ色の体です。
(2016.5.1)
コアジサシ(チドリ目カモメ科)
L28cm。額が白く、頭上が黒い。背と翼の上面が淡青灰色で上尾筒、尾、体の下面が白い鳥です。嘴は黄色なので他のアジサシとはすぐ見分けがつくと思います。キリ、キリと鳴きます。
冬はチョウゲンボウのホバリングが有名ですが、夏はコアジサシのホバリングをよく観察できます。観察していると子魚をとる成功率は高く、ミサゴのように飛び込んだが何も捕まえていないなどという状況はあまり見ません。
(2015.5.21)
サンコウチョウ(スズメ目カササギヒタキ科)
L雄44.5cm。L雌17.5cm。雄は長い尾を持っています。頭部、胸、脇の黒と背の紫黒褐色、腹の白色の中でクチバシとアイリングのコバルトがとても映えます。メスは尾が短く、頭部の黒、アイリングのコバルトが淡く、背の色がオスより赤めの橙紫褐色です。写真はメスです。サンコウチョウの名前は鳴き声の「ツキヒーホシ、ホイホイホイ」が月日星の三光だということからつけられたようです。子育てが終わったら長い尾を落として渡っていくようで、なんとかその長い尾を拾えないかなぁと思っています。
(2016.6.28)
(2016.6.27)
ホトトギス(カッコウ目カッコウ科)
L27.5cm。頭部~喉は暗青灰色、上面は黒褐色です。腹の黒の横斑はカッコウ、ツツドリより荒く、大体7~9本あるようです。メスには赤色型がいるそうですがまだ会ったことがありません。宮崎市では一番多いようですが都城などではツツドリの方が多いという話をききました。ホトトギスがウグイスに托卵するのに対し、ツツドリはセンダイムシクイなどに托卵するという托卵相手の違いでしょうか?鳴き声はキョッキョキョキョキョク(特許許可局)、メスはピピピピ。最近ウグイスも警戒音としてピピピピと鳴いていたのでメスの同定には気を使います。
(2016.5.11)
ヤブサメ(スズメ目ウグイス科)
L10.5cm。茶褐色の体に淡い下面をもっています。眉斑は白く、ウグイスより短いです。シシシシシ……とだんだん強くなる鳴き声をしています。晩夏はチャッチャとウグイスに似た鳴き声をするようですが生息域がかぶるミソサザイも地鳴きがチャッチャとウグイスに似たものなので注意が必要です。藪の中にいるので観察しにくいかもしれません。